映画「逃亡者」の感想

この作品をはじめて映画館で観た後、建物の外に出て現実感をうしなっていた。映画館でもっとも没入した作品をあげれといわれれば、言下に本作品を推す。

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妻殺しのぬれぎぬをきせられ死刑を宣告された主人公の医師であるキンブル博士が娑婆に脱して真犯人を追い詰めるサスペンス映画だ。

キンブル扮するハリソン・フォードの心理描写が丁寧で最後まで観る者をハラハラさせてはなさない。
キンブルを追う刑事役のトミーリー・ジョーンズも実にいい味を出している。履いているジーンズも若々しさと清涼感にあふれており見ていて非常に気持ち良い。「沈黙の戦艦」とならんで彼の代表作といっていいとおもう。

救急車

一番のみどころは、義手であった真犯人の手掛かりをさぐるため、清掃員に扮してハリソン君がクック群病院に潜入する一連の場面だ。
まず、目的の人物を絞り込むため掃除のフリをしながらコンピュータを操作するシーン。ひやひやしてしまう。
さらにこの直後には感動シーンもある。たまたま廊下にいたところを手術対応で大忙しの女性医師から少年の患者を手術室まで運搬するように頼まれた。ところが、カルテにあやまった記載のあることにハリソン君は気付き、機転をきかせてそれを修正する。そのときの使命感あふれる演技がとてもかっこいいのだ。

その感動シーン。

2時間をこえる大作。気分がおちこんだときでも作品に引きずり込まれてカタルシスをあじわえるだろう。

おまけ。全盛期のトミー・リー・ジョーンズの演技。

この映画のワンポイント英語:
Come on, help us out (of the mess).

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